【記事の内容】
・半数の人が運動を続けられない
・多理論統合モデルとは
(行動科学)
・ステージによって解決策は変わる
(運動継続には5つの試練あり)
運動を続けるコツ
運動習慣のある人の割合は、男性で31.8%、女性で25.5%です(厚生労働省,国民健康・栄養調査,平成30)。
運動習慣のある人は、体力がある20代でも男性17.6%・女性7.8%と低く、運動不足の深刻な実態が明らかにされています(30代は8.9%、40代は14.7%)。
一方で、運動不足を感じている人は、約8割います(スポーツ庁,世論調査,平成31)。多くの人が運動不足を感じているのにも関わらず、動いていない状態です。
(Dishman,1988)。
せっかく運動を始めたにも関わらず、3~6ヵ月後には約半数の人がやめてしまうとの報告があります運動を続けるのは難しい。
習慣とは長年の間に繰り返して身についた行動様式であり、それを変えるには、努力や犠牲を伴います。
(transtheoretical model, TTM)といいます。
このような人の心理や行動の成り立ちや特性をふまえて、習慣行動を修正しようとする理論と方法を多理論統合モデル多理論統合モデルは、運動習慣だけではなく禁煙習慣・アルコール離脱習慣にも応用できます。
多理論統合モデル
(図:松本千明,やる気を引き出す保健指導・患者指導,2016)
運動しないと身体に悪影響が生じる可能性や、運動不足の重大さ・運動のメリットに気が付くと、人は行動を起こします。
(無関心期・関心期・準備期・実行期・維持期)を乗り越えなければなりません。各ステージに対応したアプローチを行うことで、行動を変えられます。
運動を習慣化するには、5つのステージ
どこのステージにいますか?
(参考:須藤英彦,スポーツクラブにおける中高年女性の運動継続の規定要因に関する研究)
①無関心期 | 今は運動していない。運動する気もない。 |
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②関心期 | 今は運動していない。6か月以内に運動を始めようと思っている。 |
③準備期 | 週1で運動している。 |
④実行期 | 週2回以上運動している。運動を始めて6か月しか経っていない。 |
⑤維持期 | 週2回以上運動している。運動を始めて6か月以上経っている。 |
各ステージの悩み・解決策
(参考:津田彰,多理論統合モデル(TTM)にもとづくストレスマネジメント行動変容ステージ別実践ガイド)
①無関心期
運動が「嫌だ」「面倒くさい」と負担に感じています。運動すると、心と体にメリットがある事に気づいていません。
・運動の必要性を感じていない時
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・どんな運動したら良いのかよく分からない時
知識を増やすことで、運動のメリットについて改めて認識し、効果的な運動方法について考えます。 |
・運動すると負担の方が大きいと考えている時
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「年を取ると筋肉はどれくらい衰えるのか、高齢になっても筋トレは効果があるのか、どれくらいの頻度で効果があるのか」について下記のブログに詳しく記載しています↓

②関心期
現在、運動はしていませんが、6か月以内に行動する意思があります。
・興味あるが実行する気がない時 ・どう始めるのか分からない時
・楽しい活動 ・得意なこと ・生活に役立つ行動 |
・今のままが良いと思っている時
達成できるイメージ(自己効力感)を持つことが重要です。 |
「自己効力感」について下記のブログに詳しく記載しています↓

③準備期
週1で運動しているので気持ちの準備はありますが、決心が出来ていない状態です。
・自信がなく始めるのを躊躇している時
開始日を決め、行動計画を立てます。周りの人に公約し、宣言を目につくところに貼っておきます。
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・やることは決まり実行するだけの時
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「相手に自信を持たせるコミュニケーション」について下記のブログに詳しく記載しています↓

④実行期
週2回以上運動していますが、運動を始めて6か月しか経っていない状態です。
この時期は、運動を継続することが最も難しく、つまずきやすく、「忙しい」などを理由に行動が中断してしまいがちです。
・継続が大変な時
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・SNSやメールでギフトを贈る
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⑤維持期
週2回以上運動しており、運動を始めて6か月以上経っています。自己効力感が高まり、後戻りしにくい状態になっています。運動を楽しんでいる様子が伺えます。
・休憩したい時
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「老後に必要な体力・運動方法について」下記のブログに詳しく記載しています↓

わかわか生活では、体の悩みに対してどんな筋肉を鍛えるべきか・どんなことに気をつけるべきかを記載しています↓
最後までご覧いただきありがとうございました。