【記事の内容】
・安静によりどの程度、支障が出る?
(1)いつから筋肉.関節が硬くなる?
(2)どこに脂肪がつきやすい?
(3)どれぐらい筋肉が衰えるの?
・老後に必要な体力は?体力の指標
・運動するきっかけ作りに
何日目から筋肉や関節が硬くなるのか(関節可動域)
関節を固定して動かなくすると、固定3日目から変化が生じるといわれています。
固定30日以内では筋肉や関節の動く範囲や柔軟性が回復したのに対し、40日以上の固定では回復が遅くなり、60日以上では関節の中に強い癒着*が生じ、関節の動く範囲(可動域)の回復が期待し難かったとしています。
*癒着:本来離れているべき組織がくっついてしまうこと
関節が固まらないように、小まめに動かすことが大切。
(参考:嶋田智明:よくわかる理学療法評価・診断のしかた,文光堂)
寝返りができない方は、クッションを使って体の向きを変える事が重要です。これを「ポジショニング」といいます。ポジショニングに使うクッションについては下記のブログに詳しく記載しています↓

どこに脂肪がつきやすいのか
【太りやすくなるのはなぜ?】
食べたカロリー量が、基礎代謝や運動などにより消費される消費エネルギーを上回ると、余ったエネルギーは身体の中で脂肪に変わり、内臓脂肪や皮下脂肪がつくといわれています(脂肪=カロリー量>消費エネルギー)。
加齢に伴って基礎代謝量は低下します。それは、加齢に伴い筋肉量が低下したり、運動量が少なくなりがちだからです。
(参照:厚生労働省:e-ヘルスネット )
【どこに脂肪がつきやすいのか】
参考:柳川和優,高齢者の歩行動作特性,広島経済大学地域経済研究所,2008

上の図は、「加齢によってどこの部位が太くなるのか」を示した図になります。ウエストのサイズは太くなることが分かります。脚(大腿囲・下腿囲)、腕(上腕囲・前腕囲)、バストは年齢を重ねるとともに細くなります。

上の図は、「加齢によってどこの部位に皮下脂肪がつくのか」を示した図になります。
お腹(腹部)に脂肪がつきやすいことが明確にわかります。
皮下脂肪は年をとっても腕や足にはあまりつきませんが、ウエスト周りは明らかに増えてきます。加齢ととともに全身の体脂肪率が増える原因は、胴体の部分に脂肪がたまるからだと考えられます。
(参考:柳川和優:高齢者の歩行動作特性,広島経済大学地域経済研究所,2008)
どれぐらい筋肉が衰えるのか
長時間安静にしていたり動かないでいると、筋力は1日1~1.5%の割合で減少し、完全に安静にしていると1週間ごとに筋力の約15%を失い、5週間で約50%低下するといわれています。筋力低下の度合いは手や腕(上肢)よりも脚(下肢)が衰えやすいといわれています。
また、身体を曲げる筋力よりも、身体を伸ばす筋力が低下しやすいといわれています。
(参考:嶋田智明:よくわかる理学療法評価・診断のしかた,文光堂)
「老化による筋肉の変化・筋トレは効果あるのか,頻度はどれくらいが良いのか」に対しては以下のブログで詳しく記載しています↓

「人間は脚から衰え、動脈から老化する」といわれており、脚の筋力が弱まれば老化が早まります。
日常において「運動」という意識的な行動を起こさなければ、1日の運動量が少なくなり、さらに筋力が弱まります。
歩くにしても、姿勢を意識しながら運動した方が体のためになります。
歩行時に「意識したいポイント」については下記のブログに詳しく記載しています↓

老後に必要な体力は?
高齢者に必要な体力の指標
(参考:柳川和優:高齢者の歩行動作特性,広島経済大学地域経済研究所,2008)
①4kmぐらいは余裕をもって歩ける
(一定水準の有酸素性業能力)
②20段の階段をしっかりとした足どりで上がれる
(一定水準の無酸素性作業能力)
有酸素運動(ウォーキングやサイクリングなど)と無酸素運動(筋力トレーニング)をバランスよく生活に取り入れることで、若々しいからだを維持できます。
すると、年齢を重ねても身の回りのことが自分で行え、いつまでも自由に過ごすことができます。
何かしらの原因で生活に補助が必要であれば、環境を整えると自分で動ける範囲が広がります。介護用品や自分の身体に合ったアイテムについてはこちらのリンク(介護用品・便利グッズ)に詳しく記載しています。
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●オススメプロテイン
最後までご覧いただきありがとうございました。